<ファイルメーカー各ソフトの種類について>

ファイルメーカーには基本的に4つの種類のソフトがありますが、はじめてご利用になる方はどのソフトを購入したら良いのか迷う方もいらっしゃるようです。また必要のないソフトを買ってしまったりする方もいらっしゃいました。ここでは各ソフトの簡単にご説明しますのでご参考になれば幸いです。

   ※ここではファイルメーカーの9シリーズでご説明しています。

 


 <FileMaker Pro 9>

ファイルメーカーのソフトの中で基本的なソフトとなります。以下のことが出来ます。

  ○フィールド定義、スクリプト定義、レイアウト作成などを行って顧客管理などのソフトを作成する。
  ○ファイルメーカーで作成されたファイルを起動して、入力や印刷などの作業を行う。(単独使用の場合)
  ○サーバーなどで共有されているFMファイルをクライアントとして起動して使用する。
  ○ファイルメーカーで作成されたファイルをホスト(サーバー)として起動し、共有できる状態にする。
  ○ファイルメーカーで作成されたファイルを起動し、インスタントWebで公開をする。

上記のようにファイルメーカーProがあれば、サーバーやクライアントにもなれますし、 インスタントWebで公開もできてしまいます。但し、ファイルメーカー同士で共有を行う場合は使用する端末の台数分のライセンス(ファイルメーカーPro)が必要となります。またファイルメーカーProでホストとして起動した場合は9台までの共有しか出来ません。(インスタントWebの公開では同時に5セッションのアクセスまで)

 

 

 <FileMaker Pro 9 Advanced>

基本的な機能はファイルメーカーProと同様です。また共有やインスタントWebでも公開も上記説明のファイルメーカーProと同様のことができます。違う部分は開発を行う際に使用できるデバッガ、デザインレポート作成など開発を容易にする機能が付属しているということです。開発を煩雑に行うことがなければファイルメーカーProで十分です。

ファイルメーカーでホストとして起動する場合やインスタントWeb公開をする際にこのAdvancedが必要だと勘違いされている方も多いようです。

またAdvancedがあればファイルメーカーProなしで起動することが出来るランタイム版を作成することが可能です。 但し、ランタイム版ではファイルの共有などは出来ません。ランタイム版で起動したファイルは単独での使用のみですのでご注意下さい。

 

 <FileMaker Server 9>

ファイルメーカーProでホストした場合は9台までの共有が可能ですが、9台を超えて共有が必要な場合はこのServerソフトが必要となります。ファイルメーカーでの共有の場合250台まで共有可能となります。但し、インスタントWebでの公開が必要な場合は次に説明する上位ソフトのServer Advancedが必要となります。

ファイルメーカーProでは9台までの共有が可能なのですが、4、5台の共有でもより安定した運用をしたい場合はこのServerソフトを使用することをお勧め致します。ファイルメーカーProでホストとして共有した場合、クライアントの端末で何か問題が起こってクラッシュした場合、ホストのファイルメーカーProもダウンすることがありますが、Serverソフトを使用した場合は問題の起こった端末を切り離して安定した運用が可能となります。業務で使用する大事なデータはServerで共有しましょう。

※注意: このソフトでファイルメーカーのファイルを起動して入力や印刷、スクリプト定義などの編集は行えません。クライアントがアクセスできるようにファイルメーカーProなどで作成したファイルを共有できる状態にするためのソフトです。

 

 <FileMaker Server 9 Advanced>

インスタントWeb公開で同時に5セッション以上のアクセスが想定される場合はこのソフトで公開します。インスタントWeb公開で同時に100セッションまでアクセス可能となります。また上記Serverの機能が含まれます。

※注意: このソフトでファイルメーカーを起動して入力や印刷、スクリプト定義などの編集は行えません。クライアントがアクセスできるようにファイルメーカーProなどで作成したファイルを共有できる状態にするためのソフトです。

 

 

 <ファイルメーカーを使用した公開イメージ>

ファイルメーカーProを使用した公開イメージ

上図はファイルメーカーProを利用した公開イメージです。ファイルメーカーProでは最初にファイルを起動した端末がホスト(サーバー)となります。ホストとして起動した端末ではファイルメーカーProの操作をしたり、他のアプリケーションを起動すると共有のパフォーマンスが落ちますので、ホスト端末は専用として他の作業はしないようにしたほうが良いでしょう。またファイルメーカーProはWEB公開の機能も併せ持っているため、インスタントWEBを利用して非常に簡単にWEB公開が可能です。

上図の共有では3つのファイルメーカーProのライセンスがあれば可能です。1つはホスト用、2つはクライアント用、あとの2台はインスタントWEBでIEで操作可能です。

 

ファイルメーカーServerを使用した公開イメージ

上図はファイルメーカーServerを利用した公開イメージです。ファイルメーカーProでも9台までは共有可能ですが、それ以上の端末で共有が必要であったり、より安定した共有やデータの保全が必要な場合は上図のようにファイルメーカーServerを利用して共有できます。より高いパフォーマンスを発揮するため、ファイルメーカーServerを使用する端末はサーバー専用機としていただくことをお勧めします。

FileMaker Serverの場合、インスタントWEB公開の機能はありませんので、PHPなどを利用したカスタムWEB公開となります。 FileMaker Server AdvancedではインスタントWEB公開、カスタムWEB公開共に利用可能です。Serverを利用する場合のWEB共有可能数は100までとなります。

上図の共有では1つのファイルメーカーServerのライセンス、5つのファイルメーカーProのライセンスが必要となります。

また上図では省略しておりますが、 Serverソフトを利用してのWEB公開は別途WEBサーバーを用意する必要があります。公開にはある程度知識が必要となってきます。

 

 

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