<ファイルメーカー Pro 10 が発売されました>

ファイルメーカーPro 10 が発売されて、いくつか便利な機能も追加されています。基本的には 7 / 8 / 8.5 / 9 と拡張子が同じ fp7 なので、基本的な構造は同じですし、各バージョンで作成されたファイルは上位バージョンで作成された機能は使用出来ませんが、別バージョンで使用したり、共有したりできます。

追加機能の中でスクリプトトリガやTimer、メール送信の際にメーラーを使用せずに直接SMTPサーバーを経由して送信できるようになりました。

今回はその中でも以前から所望されていたスクリプトトリガを簡単にご説明したいと思います。以前から入力値の制限という機能がファイルメーカーにはありましたが、制限値を無視して入力した際のメッセージや処理は自由にカスタマイズが出来ないため使いづらい部分がありました。今回はそれをスクリプトトリガを使用して、よりユーザーサイドに立った方法で処理できるように簡単なサンプルを作成してみました。

 

<スクリプトトリガを使用した入力値の制限方法>


まず上記のように電話番号1のフィールドに「-」ハイフンが入っていた場合、
メッセージを表示して、自動的にハイフンを取り除いたデータに修正する
スクリプトを作成しておきます。


レイアウトモードで電話番号1のフィールドの上で右クリックして、「スクリプトトリガ設定」
を選択して、OnObjectModifyにチェックを入れて、先程作成したスクリプトを割り当てます。
OnObjectModifyはフィールドにデータが入力されたり、データが変更された場合の
イベントに対してアクションします。今回はデータが入力された場合にハイフンチェック
のスクリプトが実行されるように設定したことになります。

 

 


データを入力するとハイフンチェックのスクリプトが起動して、ハイフンが入った
状態でデータを入力していましたので、上記のようなメッセージが表示されました。


「ハイフンなし」のボタンを押すと電話番号のハイフンが取り除かれた
データに置き換えられました。

 

ファイルメーカーPro 10 では便利な機能が追加されましたが、気を付けなければならない部分もあります。
レコード数などを表示するステータスエリアが左サイドから画面上部へ移動したために起こる問題です。

バージョン7よりウィンドウを開く際に画面サイズや位置をサイズ指定して開くことができるようになったため
起動時や各画面を開く際、細かくサイズ指定して開くように設計されている方も多いかと思いますが、
その際にステータスエリアを表示してサイズ指定している場合、バージョン10からは上部に移動している
ためにウィンドウの下部が表示しきれない可能性があります。ファイルを複数の端末で共有している場合、
全てのバージョンを10に置き換えてサイズ指定の数値を修正すれば大丈夫ですが、バージョンが混在
する環境で使用する場合、バージョンごとにサイズ指定を分岐するか、スクリプトの「ウィンドウの調整」で
「収まるようにサイズ変更」などを使用する方法になると思います。またスクリプトトリガなどを使用しない
ようでしたら、10へのバージョンアップは十分検討されたほうがよろしいかもしれません。個人的には
最近はワイド画面のパソコンも多いので左サイドのステータスエリアのままが良かったのですが・・・

 

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