<消費税額計算にご注意ください>

日本では長らく消費税率は5%で定着していましたが、消費税率が上がるのではないかというニュースが最近多くなって現実味を帯びてきた感じが致します。出張レッスンや既存のシステムの修正にお伺いした際に消費税額の計算を以下のような計算式に組み込んだ開発を行っているシステムをよく見かけます。新しくファイルを複製し、消費税率の計算式を変更して、0から受注などを入力する場合は問題ありませんが、既存のデータが存在するファイル内で消費税率の変わったデータを継続して入力する場合、計算式の中の消費税率を変更すると過去のデータまで消費税率や金額が変わってしまう問題が発生致します。

ここではその場合の設計の変更方法をご説明したいと思います。消費税率が変わる前の手が空いているお時間に設計変更を行っておくことで、急に消費税率が変わっても安心して運用を継続できます。

※以下の作業はバックアップを取っておいてから修正を行い、全てにおいて問題がないことを確認してから運用を再開することをお勧め致します。

 

 ■よく見かける消費税計算を計算タイプで設定したシステム


上記は消費税額を計算タイプで計算式で設定した例ですがこの場合、消費税率が
変更になって計算式内の消費税率を「0.07」などに変更すると今まで入力されている
過去のデータの消費税額や合計金額まで「0.07」で計算表示されてしまいます。


上記のように消費税率を別フィールドで追加して、以下のような自動入力のオプションを
設定します。消費税率が変更になった場合、自動入力の数値を変更するだけで
次回新規入力分より新しい数値が適用されますが、旧データはそのままの数値を
保ちます。また入力画面に消費税率フィールドを配置しておけば、いつでもレコード
ごとに消費税率を修正可能です。


 

 

 ■上記設定で設計を変更する際の裏ワザ


消費税率フィールドを別途作成してシステムを変更する場合、消費税率は過去のデータに
影響がないように数字タイプの自動入力の設定としますが、設定後は今まで入力されていた
レコードの消費税率欄は適用されずに空欄となっていますので、全置換などを利用して「5」の
数字を全てのレコードに入力する必要があります。全置換処理も面倒なので、上記のように
一旦、計算タイプで計算式で半角数字の「5」 を入力してフィールド定義を確定します。
確定すると現在の全レコードの消費税率欄に「5」が設定された状態になりますので、
その後に最初に説明したように消費税率フィールドを数字タイプの自動入力に設定を
変更します。 これで全置換の処理は必要なくなります。

消費税率に限らず、将来的に数値が変わる可能性のあるもので計算タイプで設定している
場合は上記のような変更をおこなっておいたほうがよろしいかと思います。
皆さんのシステムも問題ないか、今のうちに一度チェックしてみてはいかがでしょうか?

 

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