<人にやさしいデータベース 1>

データベースではデータの統一性を持たせるために、入力する様式などをある決まった法則で入力者に入力してもらう必要があります。ファイルメーカーProでは値一覧でドロップダウンリストやチェックボックスを使用して、決められた項目から選択してもらうようにしたり、入力値の制限を利用して法則から外れた入力をした場合にアラートを表示したり出来ます。しかし、データを入力した後にアラートが表示されるのは入力者にとって気分のいいものではありません。また入力者が多数いる場合に、入力時にある法則で入力してほしいと全ての人に説明するのも難しい場合があります。今回は項目の未入力時に予め注意書きを表示し、入力されると消えるような仕組みを1つご紹介してみようと思います。

 

 ■注意書き表示の設定方法


このような会員名簿のデータベースで設定してみます。


「会員氏名注意書き」というフィールドを計算で追加します。
Case関数を使用して、会員氏名のフィールドが空欄の場合に
注意書きを表示するように設定します。




レイアウトにフィールドが追加されます。


追加されたフィールドを会員氏名のフィールドの上に重ねて、
文字色をグレーの薄い色に設定し、文字揃えを右揃えにして、
「フィールド選択時の動作」で「フィールドへの入力を許可する」 の
チェックを外します。入力を許可するにチェックが入ったままだと
データ入力時にカーソルが注意書きにフィールドに入る可能性
があるため、必ずチェックを外しておいて下さい。

 

 

 ■注意書き表示の実際の動作


会員氏名のフィールドが空欄時は注意書きが表示されます。


会員氏名のフィールドにカーソルが入った状態では、入力を許可
されている会員氏名のフィールドにカーソルが入りますので、
会員氏名のフィールドがアクティブになり、注意書きは表示
されません。


会員氏名のフィールドにデータが入ると注意書きは消えます。

 

このように入力前に説明や注意書きを表示することで、入力した後にアラートが表示されるより、
入力者にはストレス無く、また事前説明がなくても間違いなくデータを入力することができます。

 

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