※ここで述べていることはあくまでも私自身が感じた個人的な意見で一般論ではありません。少しでもお役にたてば幸いです。 <色をコントロールしやすい陶材> 陶材を築盛していく時、たくさんの色を盛っていく多色築盛はしないとしても、あいだにカラーパウダーをはさんだり、透明度の強いエナメルを盛ったりすることはよくあることです。 画像処理編で述べたように赤色が不足してグリーンぽくなってしまうのと相乗効果でポーセレンを築盛、焼成していく度に明度がどんどん落ちていく方向に進み、明度が上がることはまずありません。また後ほど表面のトランスルーセントや表面ステインで明度を上げることも、ほとんど困難です。 そこでポーセレンパウダーに求められる絶対的な条件はオペーク、ボディの明度が高いということだと思います。クリエーションのパウダーはボディの明度がかなり高く、中にはさむカラーパウダーやエナメル、トランス陶材で明度をコントロールする範囲が非常に広くなりますので使いやすい陶材だと思います。 先程の画像処理を行い適所(特に歯頚部付近)に赤みの強いパウダーを使用し、クリエーションで明度を自由にコントロールして患者さんに喜んでいただける補綴物を作成できることは技工士の喜びでもあると思います。 下記症例は直接患者さんの口腔内でシェードを見たわけではなく、先生からいただいた画像を元に画像処理を行い作成し、納品した補綴物です。(1番目の症例のみ一度の試適させていただきました)
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